2017-01-01から1年間の記事一覧
村上春樹「騎士団長殺し」のあらすじと感想です。あらすじ(本の背表紙より): その年の五月から翌年の初めにかけて、私は狭い谷間の入り口近くの、山の上に住んでいた。夏には谷の奥の方でひっきりなしに雨が降ったが、谷の外側はだいたい晴れていた・・・…
★★★★★(5点中5点)あらすじ: 家庭をかえりみなかった男・白岩は、妻に見限られ、東京から故郷の函館に戻りつつも実家には顔を出さず、職業訓練校に通いながら失業保険で暮らしていた。 訓練校とアパートの往復、2本の缶ビールとコンビニ弁当の惰性の日々…
前の記事で登場したBlurの「Battery In Your Leg」の歌詞の和訳を自分なりに作ってみました。この曲は、前記事にも書きましたが、バンドメンバーの二人の天才、デーモンとグレアムの悲しく美しく、しかし当時は不可避だった「別れ」に対するデーモンの思いが…
フィッツジェラルド 「夜はやさし」 原題“Tender is the Night” ■ 14時間のロングフライトの飛行機の中で、一気に読んでしまった本。 想像した以上に、自分にとって大切な、記憶に残る小説になってしまった。この小説は、ものすごく不完全な二人の人間のも…
五つの短編が含まれているが、何といっても「倒錯の森」が素晴らしい。 (この「倒錯の森」だけは、中編といってもいい長さではある。)こんな小説が書けたら死んでもいい。 あるいは死ぬときはこんな小説を読んでいたい。 というくらい。壊れた詩人と、その…